難病と向き合いつかんだ夢 明大・柴田投手、巨人へ
共同通信社 10月31日(月) 配信
明治大学4年、柴田章吾(しばた・しょうご)投手(22)が、
プロ野球の巨人に育成枠で指名された。
才能に恵まれ、順風満帆だったが中学3年の春、
原因不明で治療法も分かっていないベーチェット病にかかった。
病と向き合いながら、プロへの夢を追い続けてきた。
3桁の背番号を背負い、2軍の試合から一歩目を踏み出す。
口の粘膜や皮膚、消化器などにできる炎症に苦しめられてきた。
副作用を伴う治療が必要で、激しい運動は控えなければならない。
食べられるものも限られる。
それでもイチロー選手の母校・愛工大名電高校で甲子園出場の夢をかなえた。
将来はプロになりたいと心に決め、明大に進学した。
高校では症状が悪化し長期間練習できない時もあったが、大学進学後は違った。
悪化の初期に自分で気付けるようになり、薬の量を調整。
入院は一度もなかった。
大学4年間を通して活躍できたわけではなかったが、今夏から調子を上げた。
同じ病気に悩む人たちから「励みになった」という手紙を100通以上受け取ってきた。
だからこそプロになった自分の姿を見せたい。
「つらいことがあったから、うれしいことが何十倍もうれしい」と今では思える。
ドラフト会議の日、目に涙を浮かべた。
「この病気になってから何回も挑戦してきました。今まで無理だと思ったことを覆してきました」。
挑戦を支えてくれた人たちへの感謝の気持ちも忘れていない。
両親には「ありがとう、産んでくれて」と声を詰まらせた。
仲間の祝福の中、最後は「うれしいけど満足しちゃいけない」と気を引き締めた。
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